親子留学インタビュー

親子留学インタビュー

Year 3 古田 流唯くん / Rui Furuta

2017年5月から小学校親子留学を開始した古田さん親子。Year 3の流唯くんはすっかり地元の小学校に溶け込み、楽しい毎日を過ごしている。

お試し留学

「子どもには日本の教育だけでなく広く色々な経験をさせたい」、流唯くんの両親は流唯くんが生まれたときから海外での生活を漠然と考えていたという。流唯くんが小学校に上がったころ、知り合いからオーストラリアに留学をするのならアデレードがいいという話を聞いて調べてみると、アデレードは"世界で最も住みやすい都市"のランキングに入っていることが分かった。

そして2016年4月に下見で訪れたアデレードのことをとても気に入り、流唯くんが小学校2年生になった年の夏休みにアデレードの小学校への体験留学を実施。流唯くんは登校初日から学校に慣れて「楽しいー」と喜んでいたという。その後4週間の体験留学期間中も流唯くんは何も嫌がることなく毎日学校に楽しく通い、最終日にはクラスでさよならパーティーを開いてもらってクラスメイトからメッセージと写真が入った冊子をお別れの記念に持って帰ってきた。 体験留学中に滞在したグレネルグ、そして登校したグレネルグ小学校のことにとても満足していた流唯くんと両親は、今度は長期留学で戻ってくる気持ちでアデレードを後にしたという。

アデレードに戻ってきた

帰国した古田さん親子は、すぐに長期留学に向けての手続きと準備を開始。そして日本で小学校2年生を修了した2017年4月、流唯くんは今度は長期の正規留学生としてグレネルグ小学校の先生、友達との再会を喜んだ。 体育が好きで鉄棒が得意な流唯くんは、リセスの時間は友達とモンキーバーで遊んでいる。 「先生は優しいし、学校では絵を描いたり工作をしたりすることも多くて楽しい」と話す流唯くんには将来やりたいことがたくさんあるという。

「消防士やセキュリティーの会社もいいです」
さらにライフセービングにもとても興味があり、最近地元のクラブに入ってライフセービングのジュニアの大会に出るため毎週練習に励む流唯くん。将来やりたいと思うことに共通するのは、人を守ったり助けたりすること。学校以外にも活動範囲を広げて友達も増え、オーストラリアでの生活に益々馴染んできている流唯くんは、最近ついに寝言が英語になってきたという。

充実した親子留学生活

「最初は戸惑うこともありましたが、今では随分慣れてとても生活しやすいです。週末は車で色々なところに行くようにしています。この間はクジラも見にいきました。車で1時間も行くと本当に色々な自然があるので子どもにもいいです」。
流唯くんと一緒に暮らす母親はアデレードでの親子留学生活に充実感を抱いている。
また、「日本の小学校にも行かれたので、日本とオーストラリアの学校のそれぞれの良い点や違いがわかることは良いことだと思っています」とも。
小学校卒業後はそのまま現地のセカンダリースクールに進む予定で、その後は流唯くんが自分で決めればいいと考えているという。

学校が楽しいと言って毎日いつも笑顔の流唯くん。
「日本に帰りたいと思うことある?」という質問に対する答えは、もちろん、
「ない!」。

取材:2017年9月

Year 4 鈴木怜太さん / Ryota Suzuki

もともと家族の中では「いずれは海外で生活を」と考えていて少しずつ準備をしていたという鈴木さんファミリー。ご主人の仕事の都合もあり、2015年4月から小学校留学を開始した小学4年生の怜太さんと母親の晶子さんにお話を伺いました。

Q. こちらの学校に入ってみて英語の方はどうでしたか。

最初はきつかったです。先生の言っていることも分からなかったです。でも今は半年たって随分慣れてきました。(怜太さん) 日本でも英語は勉強していて、英検3級をとっていました。そのため特に読み書きではこちらに来てからもとても困っているというわけではないようですが、聞くことや話すことはやはり実際に現地に来ると難しいこともあるようです。でも本人も言うように慣れてきていると思います。(晶子さん)

Q. 学校では英語面などのサポートはありますか。

毎週木曜日に1時間、海外からの生徒向けに個別の特別レッスンがあります。そこで普段の授業の中で分からないことを補習できますし、より自分の英語レベルに合った本の課題なども出してもらっています。特別授業は学校のインターナショナルコーディネーターがしてくれていて、何か困ったことがあればコーディネーターにもクラス担任の先生にも直接相談することができます。あと通常のクラスの算数の授業は日本の方が進んでいるようですが、学習の進度が早い生徒には個別に高いレベルの問題が与えられるなど、柔軟な対応もしてくれています。(晶子さん)

Q. オーストラリアの小学校はどういうところがいいですか。

日本の小学校と比べて遊ぶ時間が長いのがいいです。学校も楽しいです。オーストラリア人も他の国の人も友達がたくさんできました。(怜太さん) 全体的な印象ですが、日本と比べて競争が少ない気がします。日本にいたときは常に競争に勝っていかなくてはいけないという雰囲気を感じていて、何でもつい人と比較しがちでしたが、オーストラリアの場合は競争というよりも協力していくという雰囲気があるように思います。また、人と人との関わりが強くてオーストラリアの人はコミュニケーション能力がとても高いように感じます。(晶子さん)

Q. 学校の勉強以外に何かしていることはありますか。

この間オーストラリアのフットボールを教えてもらいました。あと僕はチェスを一生懸命やっています。チェスは一言で言うと戦争です。本物の戦争はイヤですが、ボードの上では楽しく戦えます。僕が司令官で、ナイトやポーンを動かして、敵のキングを攻略します。チェスは将棋よりも駒の種類が少なくて、ルールを覚えやすいのが気に入りました。日本では将棋の方が人気なので、僕はアデレードでチェスに出会えてラッキーだと思いました。クラスメート達もチェスができます。もっとチェックメイトの技をマスターして、トーナメントで入賞できるようになりたいです。(怜太さん)

Q. これからの計画を教えてください。

こちらにきてから半年経ちますが、今は特に不安もなく満足しています。当初は3年間のつもりで始めたオーストラリア生活ですが、もっと延長しようかと今考えているところです。(晶子さん) ずっとここにいたいです!(怜太さん)

取材:2015年9月

Linden Park Primary School 西脇 江里子さん / Eriko Nishiwaki Year 1 西脇 れい子さん / Reiko Nishiwaki Year 4

日本の小学校を休学してアデレードの公立小学校に半年間の予定で親子留学中の西脇さんファミリー。留学生も比較的多くサポートも充実したLinden Park Primary Schoolで、2人の子どもたちは異文化や生の英語をどんどん吸収して充実した毎日を過ごしている。

留学のきっかけ

高校生のときにアメリカへの留学経験を持つ母親の美貴子さんは、自分の子どもたちにも異文化を体験して視野を広げて欲しいと考えていた。そして、語学の習得には9歳頃までが適していると聞いて計画が具体化。現在日本で仕事を続ける夫の隆博さんの積極的なサポートもあり、2012年7月、小学校1年生、4年生の2人の娘と母親のアデレード親子留学が始まった。 最初は自分の留学経験から知り合いも多いアメリカへの親子留学を考えたという美貴子さんだが、調べていくとオーストラリアの小学校留学の受け入れ制度が充実していることを知った。「小さな島国の日本とは対照的な広い大陸のオーストラリア。中でも州都でありながらコンパクトで生活しやすいアデレードに惹かれました」。

学校が始まった

「ずっとここにいたい」。れい子さんが小学校登校初日の帰り道にいきなり言い出した言葉に美貴子さんは驚いた。聞いてみると、友達がみんな親切で、さっぱりしていて、居心地良く感じたのだという。留学前から多少英語は勉強していたものの、実際に英語の生活に入ってみると満足に聞き取れず返事すら何もできない中、れい子さんの留学生活は思わぬほど順調なスタートだった。 日本での小学生生活も始まってまだ間もない江里子さんは、慎重で几帳面な性格もあって英語が完全に聞き取れないことや言いたいことを伝えられないストレスはあるようだが、徐々に英語の聞き取りやこちらでの生活に慣れ始めている。 学校のクラブ活動でれい子さんはネットボールを楽しみ、江里子さんは今タームから始まるクリケットを心待ちにしている。また、それ以外にも学校が終わったあとはトランポリンや新体操に通い、帰宅後はしっかり勉強も忘れない忙しくも充実した毎日の2人だ。

人が温かい心地よさ

小学校には英語がまだあまりできない留学生のためにIPECと呼ばれる集中英語コースがあり、れい子さんと江里子さんはそこで英語を学びながらも、現地の通常のクラスでオーストラリア人や他の国からの留学生のクラスメートと一緒に授業を受けている。英語は本人たちが思う以上に伸びていて、友達の輪も広がっている。「ずっとここにいたい」と言い切ったれい子さんを少し不思議な気持ちで聞いていた美貴子さんだが、子どもたちが学校に行っている間に自分もコミュニティセンターで英語を勉強して友達ができるようになり、その意味が分かるようになってきたという。「自由だけれど人が温かい心地良さが嬉しいです。私ももうすでに帰る日が近づいているのがさびしい気持ちです」。 6ヵ月の留学期間も残りあと半分。西脇さんファミリーのアデレード親子留学生活はますます充実していく。

取材:2012年9月

Year 6 犬飼 怜さん / Rei Inukai Year 6 桜井 千尋さん / Chihiro Sakurai

日本で知り合い同士だった2家族で親子留学を実現した犬飼さんと桜井さん。アデレードで過ごした充実の10ヵ月間は、子どもたちの英語力だけでなく、異文化の理解や自分たちの将来の夢にも大きな影響を与えてくれた。

留学のきっかけ

犬飼さんは2011年5月、桜井さんは9月からそれぞれ始めた親子留学も、あっという間に2012年3月に終わりを迎えた。日本で仕事勤めしている犬飼 怜さんのお母さん、陽子さんが親子留学を実行するきっかけとなったのは会社の育休制度。かねてから考えていた親子留学をするには絶好の機会だった。検討を重ねて絞りこまれていった留学先はオーストラリア、中でも南オーストラリア州教育省のホームページが参考になり、そこに紹介されていたHighgate Primary Schoolの数々の写真が自分たちの留学のイメージをより具体的にしてくれたという。桜井 千尋さんのお母さん、紀子さんも「子どもの年齢を考えたら今しかない」と考え、陽子さん同様に南オーストラリアへの留学を決意。犬飼さんと桜井さんは「Highgate Primary Schoolに入りたい」と教育省にコンタクトをとった。

友達

日本を出発する前は友達ができるのか心配だったという怜さんと千尋さん。いざ留学生活が始まると、特に怜さんは初登校の日に「お腹が痛い」と言うほど、ストレスが大きい様子だったという。しかし、子どもの適応力は高く、お腹の具合も翌日には何事もなかったようによくなり、二人とも英語に苦労しながらも友達を作りながら毎日の生活はドンドン充実していった。怜さんは「わからないときには聞いてね」と優しく話しかけてくれる友達の存在がとても嬉しかったという。

またいつか

「休み時間が長くていい」、「クワイヤが楽しかった」(怜さん)、「リセスがあっていい」、「学校でやったディスコが楽しかった」(千尋さん)。友達も増え、殆どわからなかった英語が飛躍的に上達した二人にとって、今回の親子留学の一番の目的の「英語を身につける」ことはもちろん、オーストラリアの学校に入り、色々な国の人達と出会い、コミュニケーションをとることで、日本との文化や習慣の違いを肌で感じられたことも大きな成果だった。 4月から日本の小学校に戻って6年生になる怜さんと千尋さん。日本の生活に戻ることも楽しみだが、「来てよかったです。絶対ここにまた戻ってきたいですし、みんなと会って話したいです」とも。先ずは「メールアドレスを教えてもらったので日本に帰っても連絡したり、スカイプもしたいです」とオーストラリアの友達との交流を続けているつもりだ。 「10ヵ月だったので、本当はもう少しいたかったです。できれば2年くらいは」と陽子さんが語る一方、限られた時間での初めての留学生活を通して、怜さんと千尋さんの心には新しい世界が広がり、夢が膨らみ始めている。

取材:2012年2月

Year 3 飯塚 俊介くん / Shunsuke Iizuka Year 5 飯塚 玲奈さん / Rena Iizuka

親子留学でアデレードを訪れている飯塚さんファミリー。お父さんの聡さんが日本で仕事を続ける傍ら、お母さんの恵津子さんはTAFEに、俊介くんと玲奈さんはKeithcot Farm Primary Schoolにそれぞれ留学し、日本では経験できない貴重な体験を楽しむ毎日を過ごしている。

留学のきっかけ

父親の仕事の関係で小学校2年生からの3年間をカナダで過ごした恵津子さん。幼い頃に吸収した英語はその後の仕事などでも役に立ったといい、いつかは自分の子どもにもそういう機会を与えたいと思っていた。また、「日本にいるとどうしても実感しづらい、『世界には色々な国があって、肌や髪の毛の色、体格など様々な人たちがいる』ということを知って欲しかったし、他の人と同じでなくてもいいんだということを感じて欲しかった」と子どもを留学させた動機を語る。 実は親子留学をすることは長女の玲奈さんが生まれたときにはすでに決めていて、長男の俊介くんが日本の小学校を1年経験した後、"計画通り"に実行されたのだという。留学先がアデレードになったのは、治安や気候などが魅力だったのと、親友が住んでいて家もシェアできる環境だったから。

現地の学校に通い出した子どもたち

2009年12月にアデレードに到着した恵津子さんと俊介くん、玲奈さん。恵津子さんはTAFEのチャイルドケアのコースに、子どもたちはNAP(New Arrival Program)と呼ばれる、外国から来て英語にまだ慣れていない子どもたち英語を基礎から集中的に教えるプログラムに参加した。NAPには文字通りインドやアフリカ、韓国、中国、フィリピン、ハンガリーなど世界各国からの子どもたちがいて、玲奈さんは「色んな国の名前を知った」と早くも留学の成果があった。子どもたち同士仲良くなるうちに英語にも自然に慣れ、1年間通う予定だったNAPも3タームで切り上げることができ、2010年の10月からは地元のKeithcot Farm Primary Schoolに入学。「勉強は簡単だし、オージーの友達はみんな元気で楽しい」とローカルの学校にいち早く溶け込んだ玲奈さん。俊介くんは全校集会で「日本のお正月」をみんなの前で紹介するなど、大好きなお姉さんに負けじと新生活にどんどん慣れ始めている。

家族の絆

学校以外にも俊介くんは空手とピアノ、玲奈さんはバレエとピアノをそれぞれ習うアクティブな2人だが、日本からサポートに来てくれるおじいちゃんとの散歩も楽しいひととき。毎週日本にいるお父さんとのスカイプは大の楽しみという。「こんなにお父さんのこと好きだったっけ?」と恵津子さんも苦笑いだが、家族の絆はより深まっているようだ。 2年の予定の親子留学ももう半分が過ぎた。日本に帰ることを楽しみにしながらも、「まわりの方々に支えられて本当に感謝しています」とますます充実してきたアデレードでの生活。俊介くんと玲奈さんの残り1年の留学生活、そして帰国後の成長が楽しみだ。

取材:2011年12月